説得の柔道2-2

相手がリーダーのパワーを受け入れる環境が整ったら、後は軌道に乗せる動きが重要になる。まず、普遍的な価値観、コンセンサスのとり易い目的に合意を取り付けよう。次に、その目的に対し、あなたの命令ではなく、自分から何をするかを言わせよう。例え、不十分であっても、まず一歩動かそう。一歩動いたら、その延長線上にあるもう一歩と足を進めさせよう。人は自分の示したことと一貫しない行動はとりにくいものである。あなたが、部下との相談によって、最初の指示を撤回したことを思い出させ、お返しを促しながらでも、まず最初の一歩を自ら動かさせる。その後は一貫した行動を取らせる。同じことを他の部下に及ぼしてもよい。みんなで動き出せば、もうあなたが力を及ぼさなくても勝手に動くだろう。


ここでは、前提としての「適切なリーダーのパワーソースを見せること(使うことではない)」、そして、「返報性のルール(人は最初にあげるのは嫌だが、もらったものに対するお返しは比較的容易に動くこと)」「一貫性のルール(自ら言ったり行動したりしたこととと相反する言行はとりにくいこと)」「集団行動のルール(赤信号などでまわりが動くとつられて動くこと)」を利用した。できるだけ、コンフリクトを避け、相手の力を使って相手を動かす。それが柔道の説得術だ。
=============================================================================================================
競争戦略のテキストは「Causeの経営」 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4830110333/xuccess-22
=============================================================================================================