リーダーシップ
ミドルに対するリーダーシップ研修に巨額の資金を投入する会社がある。
これって、不思議!
バブルまでは、リーダーシップ研修なんかやらなくても、みんな右肩成長して、組織も円滑に動いていた。
なのに、なぜ、リーダーシップ研修が必要なのだろうか?
自分の平社員時代を振り返ってみても思う。優れたマネージャーがいるから働くわけではない。おっぺけぺーなマネージャーだろうと、優れたマネージャーだろうと、僕のモチベーションもパフォーマンスも変わらなかった。彼らにリーダーシップは不要だった。
そもそもモチベーションと能力の高い人材をリクルーティングできれば、リーダーシップなんか必要ない。
きちんとした人事評価制度とそれに見合う報酬制度があれば、リーダーシップなんか必要ない。
明るく自由闊達な風土、仕事にのめりこめる職場環境があれば、リーダーシップなんか必要ない。
ミドルマネージャーは制度にのっとって、公平な評価をすればいい。新人にはOJTによるコーチングをすればいい。後は自分の好きな仕事に埋没し、プレイヤーとしても一流の成果を出せばいい。
なにも苦手な、動機付けや鼓舞やわずらわしい人間関係に拘泥する必要もない。
しかし、会社はミドルにリーダーシップ研修を行い、組織のパフォーマンスを上げろという。何かおかしい!
人事の採用ミスを研修でごまかそうとしているのか?
経営の人事制度設計ミスを研修でごまかそうとしているのか?
経営の社風設計ミスを研修でごまかそうとしているのか?
そして、会社全体で雰囲気も悪く、働いても報われない制度の中で、能力とモチベーションの低い人を率いて、ミドルに組織の成果を求めているのか?
マクロレベルの設計ミスをミクロレベルの問題にすり替えて、研修でお茶を濁してはならない!
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